「どうせやるならとことんやれ」から始まったグリーンサポート運動

福祉開発担当部 部長/古紙リサイクルアドバイザー
瀧 修二 (2008年入社)
ゼロから障がい者の
仕事をつくる仕組みを考案

学校や企業から寄付された古紙を障がい者施設で回収し、製品化する。それを販売して工賃とする。このグリーンサポート運動は、今年で11年目になります。古紙回収という仕事は品質上の失敗が少ないんです。ただし規模を大きくするのは時間と手間がかかります。だから古紙のプロである富澤がバックアップする意味があるのです。スタート当初は、古紙を寄付していただける企業や学校もありません。まさにゼロからのスタートでしたが、先代の社長が「どうせやるんだったら、とことんやれ。グリーンサポート運動で皆さんに給料が払えるようになるまでやれ」と後押 ししていただいたおかげで、給料が払える手前まで来ています。古紙寄付先は523以上となりました。
グリーンサポート運動に参加して仕事をするといつもと違って外に出ていろんな人と会えるので参加している障がい者の方からも好評です。作業時に見せる笑顔から、気持ちの良いものなんだと分かります。この笑顔を見るたびに、この活動に携われていることがうれしく、そして誇りに思います。

関わる人と拠点を増やし、
活動を広げたい

今後の課題は、運動のレベルアップです。具体的には量と質での拡大です。量の拡大とは地域の広がりです。参加企業と参加施設を同時に増やしていかないとダメです。車の両輪と一緒です。川口市のみならずさいたま市や蕨・戸田市など埼玉県南部の障がい者施設と連携して広げていくことが必要です。質の拡大とは新たな運動への参加形態を作っていくことです。例えば昨年から始めたグリーンサポートお手伝いバージョンがそうです。芝園団地での戸別回収のように新しい参加施設に運搬専用車が無くても参加でき、車椅子の方々も参加できるようになりました。そして近い将来は戸別回収をやりながら同時に高齢者の見守りを実現したく今後は目指しています。昨年は県内の別の場所で使っていない倉庫を借り受け、古紙回収の拠点づくりをしました。距離が遠い場所でも定期的に障がいのある人たちが回収できるようになるので、こうした拠点を広げる取り組みも進めていきたいと思っています。
いろいろな立場の人と協力しながら、一つひとつの課題を解決する。私たちがこの活動を続けられることそのものが、今は本当にありがたいと思っています。地域と環境に貢献できる活動をこれからも長く支援していきたいと考えています。